2023/11/12 23:26

2023年10月末日をもって、とある企業の超高分子量ポリエチレンが全てディスコン(廃番)になった。

受注終了が上記期日であり、供給は2024年3月までは続く。
正直驚いた。

後継品も無ければ超高分子量ポリエチレンのシリーズ全てがディスコンとなったから。

しかも売上が悪いとか生産性が悪いとこではなく、だ。
同企業の販売代理店をしている方に聞くと「正直、売れ筋商品だったため困惑している」とのこと。
世界3大テープメーカーと呼ばれる同社がその判断を下した理由は分からない。
自動車や住宅、機械加工など様々なジャンル・業界で愛用されてきた超高分子量ポリエチレン
それがなぜディスコンなのか。

我々はここEC以外では同社製品も使用している。
ただ、ここ数年相次ぐディスコンの多さに正直かなり困惑している。
PFASの問題でもあったのであろうか。

私が務める会社では自社で超高分子量ポリエチレンの片面テープをブランドとして保有しています。
そして自社のポリシーは「メーカーとしての供給責任がある。だから原則ディスコンはしない」というもの。
それもあってか、多くのユーザーや企業から超高分子量ポリエチレンの問合せが多発している。
なので代替品が少ない超高分子量ポリエチレンについて急遽本来別の商品をUPする予定を変更し
今回UPした。

今回は29㎝幅の45m巻きをUPしたが、
30㎝幅の50m巻き1巻を最小ロットにしオーダーメイドも対応しています。
サンプル用として2㎝x3㎝のシート品もご用意しました。
※シートサンプルで使用している粘着部は正に今回ディスコンとなったメーカーの両面テープ
サイズや形状、使用する粘着剤などカスタマイズ可能
もしも困っている方が居たらカスタマイズについては問い合わせからお願いいたします。

ですが、この超高分子量ポリエチレンテープを作っているのはディスコンとなった企業以外にも
あまり数は多くないが存在します。
ここで競合品と言える商品を紹介するのはおかしいと思われるかもしれない。
でもここNebatechは困っている方のための情報提供も兼ねています。
自分たちが応えられなくとも、他を紹介する事で応えれたら本望。

代替品1:スリーエムジャパン ウルトラテープ
https://www.3mcompany.jp/3M/ja_JP/p/c/tapes/slick-surface/
これまた世界3大テープメーカー3Mの日本法人
正直なところ、コスト面や納期面においていささか一番手として紹介するのは心苦しいが
今まで培ってきた実績からご紹介

代替品2:作新工業 ニューライト
https://www.saxin.jp/
三井化学の資本が入った超高分子量ポリエチレンの専門企業
ラインナップ及びコスト面含め今回ディスコンとなった企業の代りとしては筆頭
違いとなるのは粘着テープのメーカーではないこと

他に代替品として有力となるのはPTFE(フッ素樹脂)であろうか。
主なメーカーは今回ディスコンとなったN社、中興化成工業、本多産業、太陽フロロなどいくつかの企業がある
超高分子量ポリエチレンを保有しているメーカーよりも圧倒的に多い。
粘着付きに拘らなければ東レなどフィルムメーカーも手掛けている。
耐熱性は超高分子量ポリエチレンより優れているが、摩耗していくとすり減るという欠点がある。
また、PTFEは環境問題などの影響もあり、供給面がコスト含め安定していない事が懸念事項。

正直、近年のディスコン、価格改定のラッシュには飽き飽きしている。
価格改定自体は世界情勢などもあるためやむを得ないとは思うが、ディスコン+後継品なしは怒りを覚える。
しかも案内から実施までの期間が短い。
モノづくりの信用信頼は忘れ去られてしまったのだろうか。

最後に超高分子量ポリエチレンで取り扱い可能(問い合わせより)な商品を簡単にご紹介。

黒色超高分子量ポリエチレン
厚み:0.1mm厚、0.2mm厚
最大対応可能サイズ:30㎝x50m
使用可能粘着テープ:支給及び国内外問わず各種テープメーカー品。または塗工。
※白色の取り扱いもありますが、帯電防止効果のある黒色をメインとしております。